猪革の特徴① 日本の猪革と欧州の猪革の違い

そろそろ今年の狩猟シーズンも終わりに近づいて参りましたが、皆さんの地域では猪の捕獲数は如何だったでしょうか?

3~4月になると「狩猟」から「有害鳥獣捕獲」に捕獲方法が置き換わる事や、猪肉に良質な脂が減ってくる時期が近づいて来る為、お肉としての資源活用が難しくなってくる地域が多くなるかと思います。

実際、弊社にも「猪肉以外で資源化出来ないか?」というお問合せが増えてきており、特に「猪革に関するお問合せ」が増えてきておりますので、本日は「日本の猪革」に関する情報を皆さんと共有したいと思います。

第一回目の今回は、ご質問で多かった「日本と欧州の猪革に違いはあるのか?」という点をご紹介致します。

 

結論から申しますと、「異なる動物の皮を原材料にしている為、日本と欧州の猪革は違う革材料」となります。

※イメージとして、「ゴリラとチンパンジーは同じ霊長類でも違う動物」みたいな感じです。

 

では、日本/欧州の猪革について見ていきましょう。

まず、欧州の猪革ですが「ペッカリー」「チンギアーレ」の2種類があり、それぞれ猪の種類が異なっています。

PecariTajacu.jpg African Warthog - Phacochoerus aethiopicus.jpg

左側の画像がペッカリー革で使用される「ペッカリー(ヘソイノシシ)」で、右側の画像がチンギアーレ革として使用される「イボイノシシ」です。※画像:Wikipediaより

※チンギアーレですが、ヨーロッパイノシシを原材料とする事もあります。

 

~ペッカリー革の特徴~

①きめ細かい革質に加え、製品にした際に光沢感が強く浮き上がる

②猪革の中では抜群に柔らかい素材なので、「身に着ける革小物」にピッタリ

 

~チンギアーレ革の特徴~

①摩擦や擦り傷に強く、豚革よりもきめ細かい革質なため毛穴が目立ちにくい

②革材料の中では丈夫な部類に入る為、主に日常使いされる革製品と相性が良い

 

次に日本の猪革ですが正式な名称が決まっていない為、地域によって呼び方が変わっています。

※弊社では日本産猪革を「ワイルドボアレザー」と称しております。

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ニホンイノシシ※画像:Wikipediaより

 

~ニホンイノシシ革(ワイルドボアレザー)の特徴~

①摩擦や擦り傷に強い他に、水分にも強いので型崩れがしにくい

②革材料の中ではかなり軽い部類に入る為、持ちやすい革製品を製作する事が可能

 

最近ちょっと問題になりそうだなと思っている事がありまして、各自治体の活用例に多く見られる「日本産のチンギアーレ/ペッカリー革を使用しています」云々の表記に関してです。

日本ではイボイノシシ/ペッカリーが生息していない為、野生鳥獣として捕獲されたイノシシを活用している場合は「嘘の表記」になってしまいます。

日本産の猪革に正式名称が無い事が問題の一端を担っているとは思いますが、チンギアーレ革/ペッカリー革とは全く関係のない革製品ですので、ご購入される際は十分にご注意ください。

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ハタブネコンサルティングでは、猪素材を扱った豊富な経験を活かし、
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